仏教の教えをわかりやすく説いた松原泰道師が7月29日に101歳でお亡くなりになりました。
毎年、友人の武田仁さんの仏画に泰道老師の言葉を添えたカレンダーを買い求めて飾っていましたが、今年のカレンダーが最後になってしまいました。
8月のカレンダーには仁さんの阿弥陀如来の仏さまに「人生の大切な忘れ物をしていないか」という言葉が書かれています。
5年前、松原泰道師とも親しい、大間々の星野物産の星野精助さんから「人生百年を生ききる」という泰道師の本をいただきました。裏表紙には
「少にして学べば壮にして成すあり」九十七歳 泰道
という佐藤一斎の言葉とサインが入っています。
この本の第1章は「夫婦を生ききる」というテーマでした。その中に西条八十の墓誌銘の詩が紹介されていました。
我等楽しくここに眠る
離れ離れに生まれ
めぐり会い
短き時を愛に生きし二人
悲しく別れたれど
ここに心となりて
永久により添い眠る
奥様の静子夫人の最期を看取ってすぐに後を追うように逝かれた松原泰道老師の心境もこんなだろうと、この本を読み返して思いました。