大間々3、4丁目には、造り酒屋や醤油醸造の店をはじめ、敷地内に5つ以上、土蔵の蔵を所有する旧家が6軒あります。その旧家を見てもらうために桐生工業高校建築科の先生と生徒6人がやってきました。
今回は旧野口材木店と新国商店を見てもらいました。野口材木店は表通りから裏通りまで、敷地内の通路をはさんで両側に土蔵が連なり、表通りに面した母屋は昔のままの店の形を残しています。
新国商店も表通りから裏通りまでつながる敷地の中に井戸が3ヶ所、土蔵、石蔵が建ち並んでいます。芸術家との付き合いも多かった先々代の当主・新井国蔵氏のコレクションの中には、日本画の大家・礒部草丘の作品もたくさんあります。
東京の目黒雅叙園には「草丘の間」という部屋があり、礒部草丘の四季草花絵、瑞雲に煙る松原の風景が描かれています。草丘と戦友だったという国蔵氏は自宅の一画に洋風の部屋を作って草丘の作品を天井に飾りました。今まで未公開だった部屋が町おこしに一役かってもらえるかもしれません。