小林真二作「赤城大沼」 新宇商店所蔵
「三方良しの会」で、今年最初に手がける事業は、「画家・小林真二」を紹介する案内看板を作ることです。
小林真二は、江戸時代から続いた大間々の老舗「伊勢武商店」の小林武平の次男として1890年に生まれました。伊勢武商店は漢方薬や雑貨類、そして足尾銅山用の火薬などを手広く扱っていた老舗でした。小林真二は黒田清輝を中心に発足した「白馬会」に所属する洋画家として国内外で活躍し、パリのサロン・ドートンヌにも作品を発表していました。
赤城山を愛した真二は、作家・志賀直哉と深い親交がありました。
芥川龍之介が「最も純粋な小説」と絶賛した志賀直哉の『焚火』は、赤城山の大沼を舞台にした短編小説で、中学・高校の教科書にも採用されていましたが、この小説にも小林真二が「画家のS」として登場しています。
大間々の歴史や文化、地域経済に多大な貢献をした小林家先祖代々の墓も学校坂(初恋坂)の途中にあり、現在は新宇商店の所有地になっています。
この場所に「画家・小林真二生誕の地」という案内板を近々設置する予定です