春夏秋冬に年4回開催される「大間々ながめ亭」という寄席は今回が28回目。
「ほたる寄席」と題した昨日も多くのお客様で賑わいました。
今から20年前、竹下内閣の時代に「ふるさと創生1億円事業」が全国で計画されました。
大間々ではそのお金を何に使おうかという議論の中で「ドリーム21高津戸」というプロジェクトチームが結成されました。渡良瀬川の高津戸峡周辺の開発が検討され、その中で議論の的になったのが「ながめ余興場」でした。昭和12年に建てられた芝居小屋は当時は既に使用されておらず、惨(みじ)めな姿をさらしていました。「この建物を取り壊して文化センターをつくろう」、「景色のいい場所だからホテルやレストランがいい」などの意見が多い中で、「この建物を改修して地域文化の拠点にしよう」という少数派が立ち上がりました。こうして、プロジェクトのメンバー数人が中心になって「ながめ黒子の会」が結成され、今ではNPO法人として芝居小屋の利活用をボランティアで楽しみながら支援しています。
「ながめ余興場」には芸人の魂が宿っている、と、ここを訪れる出演者は口をそろえます。本当にそう思います。そして今、「ながめ余興場」には芸人の魂といっしょに、この町が好きでたまらないという人たちの純粋な大間々町民魂がしっかりと宿っています。