137年の歴史を誇る神梅(かんばい)小学校の閉校式が行われました。神梅小学校のルーツは、明治6年、水沼の常鑑寺に建てられた「2番小学校」(群馬県で2番目にできた小学校)までさかのぼります。常鑑寺といえば、虹の架橋186号の「小耳にはさんだいい話」の「おばちゃん観音」がご本尊の由緒あるお寺です。
その後、時代の変遷と行政区の分離や合併などにより何度も校名や所在地が移動しましたが、地域の人たちが支える学校として独自の連帯感がありました。最盛期は150人以上の児童が通った学校も年々児童数が減少し、最後となった今年は児童数26名、うち卒業生は5名になってしまいました。全児童が壇上に上がり、ひとりひとりが神梅小学校の思い出を語りました。母校がなくなる寂しさは、子どもたちだけではなく、大人たちにとっても格別なものがあると思いました。その思いは最後の「神梅小唄」の合唱に現れていました。
「神梅小唄」は昭和25年から15年、この学校に勤務した松井準三先生が作詞したもの。『♬ほんに神梅絵のような~♬」というフレーズに続き、次々と神梅の山紫水明が歌い込まれています。杖を突いた松井先生を真ん中に、子どもたちと地域の人たちが包み込むように松井先生を囲み、大きな声で神梅小唄を歌う姿は感動的でした。「神梅小唄」がいつまでもこの地域で歌い続けられることを願いました。