㈱商人舎社長の結城義晴さんから最新の著書『店長のためのやさいい《ドラッカー講座》』をいただきました。結城さんは私と同い年。「商業界」の社長をされているときにご縁をいただき、結城さんが社長をされている間は商業界ゼミナールを毎年欠かさず受講していました。大間々にも何度か来ていただき、さくらもーるでも店長向けに講演をしていただいたことがあります。
この本は、経営学者で社会学者のピーター・ドラッカーの理論を小売業やサービス業の店長向けに分かりやすく解説した本です。
第1章で「企業活動の目的は利益ではなく、顧客の創造にある」と説明しています。「お店に来ない客」こそ「未来のお得意様」という項を読んで、「虹の架橋」のことを考えました。見知らぬ人からよく「いつも虹の架橋を読んでいますよ」と声をかけられます。そのたびに、「この人は未来の客様」と思ってしまいます。虹の架橋を創刊した平成7年に、商業界主催の「リテイルマネジメントスクール(RMS)」という半年間のセミナーに通っていました。商業界主幹の故倉本長治先生の「商売十訓」を勉強して、それを私なりに形にしたものが「虹の架橋」という新聞です。http://www.sunfield.ne.jp/~yachan/niji/niji190.htm
商売十訓
1・損得より先きに善悪を考えよう
2・創意を尊びつつ良い事は真似ろ
3・お客に有利な商いを毎日続けよ
4・愛と真実で適正利益を確保せよ
5・欠損は社会の為にも不善と知れ
6・お互いに知恵と力を合せて働け
7・店の発展を社会の幸福と信ぜよ
8・公正で公平な社会的活動を行え
9・文化のために経営を合理化せよ
10・正しく生きる商人に誇りを持て
この著書の中で結城さんは「全て14文字で構成された美しい言葉、商売十訓はまさしくドラッカーの思想そのものです」と書いています。
この本を読み終えて、商売十訓を自分のモノサシとして大切にしていこうと改めて思いました。
追伸
今朝(6月7日)の毎日新聞の「余禄」の冒頭にこんなことが書かれています。
「もしドラ」こと「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」ですっかり有名になった経営学の大御所P・ドラッカーの主著「マネジメント」だ。その一節である▲「アメとムチによるマネジメントはもはや有効ではない。……マネジメントの手に、もはやムチはない。アメさえ人を動かす誘因となりえなくなった」。ドラッカーは現代社会の組織にあって人を強制によって動かすのはマネジメントの名に値しないというのである…