朝晩はだいぶ涼しくなってきました。お変わりありませんか。
今日は「致知の会」の第1回定例会がありました。致知の会とは、人間学を学ぶ月刊誌「致知」の地元愛読者による勉強会です。先月、大間々で設立総会が開かれ陽明学者の井上新甫先生が「乱世の灯り陽明学」というテーマで記念講演をされました。
定例会としては第1回となる今日は致知の会会長で大間々の希望の家療育病院理事長の矢野亨先生が講師でした。矢野先生は日本医師会常任理事や日本学校保健会会長など数々の要職を歴任された人物。幅広い知識と見識の持ち主で私が最も尊敬するお方の一人です。
講話のテーマは「陽明学における人的流れから山田方谷に及ぶ」というものでした。朱子学と陽明学の違いや陽明学が歴史の中で果たしてきた役割などを具体的な歴史の事実や興味深いエピソードを交えてわかりやすくお話になりました。
熊沢蕃山の『憂きことのなほこの上に積もれかし 限りある身の力ためさむ』という歌に若いころから惹かれていたいう矢野先生の生き方や人生観まで学ばせていただき、とても中身の濃い勉強会になりました。
講話のあとの質疑応答で星野物産の星野精助相談役から「矢野先生が陽明学や山田方谷に興味を持ったきっかけは?」という質問にはじまったお2人のやりとりに、学ぶことへの真摯な情熱を感じました。90歳の星野精助相談役、80歳の矢野亨会長がお互いから何かを学び合おうという迫力に圧倒されました。致知の会は90歳の星野精助さんから30歳の金井智栄さんまで年齢差は60歳。佐藤一斎の「少にして学べば壮にして為すことあり。壮にして学べば老いて衰えず。老いて学べば死して朽ちず。」という言葉がこの会の方向を示しているような気がしました
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